ベーコンは体に悪い?普通のベーコンと無塩せきベーコンと無添加ベーコンの成分表示を比較してみた結果

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普通のベーコンと無塩せきベーコンと無添加ベーコンの成分比較

あなたは、ベーコンに含まれている食品添加物を種類や体への影響を、はっきりと説明することができますか?

お買い物でベーコンを選ぶ時、値段や雰囲気だけで選んでいませんか?

ベーコンには、無塩せきベーコンや無添加ベーコンなど、普通のベーコンと異なる特徴を持つベーコンがあります。

そして、健康への意識が高い方は、無塩せきベーコンや無添加ベーコンの特徴を理解した上で、自分の食生活やライフスタイルに合わせ、最適なベーコンを選ぶことを心がけています。

何も考えずベーコンを食べている人と、体への影響を考慮した上でベーコンを選んでいる人では、健康面で大きな差が出てくるのは、当然のことですよね。

というわけで、今回は近くのスーパーで実際に購入した普通のベーコン、無塩せきベーコン、無添加ベーコン、3つのベーコンの成分表示を比較し、いったい何が違うのか調査してみました。

これからご紹介する情報によって、あなたのベーコンの選び方が大きく変わるかもしれないので、最後まで必ずチェックしてくださいね。

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1.無塩せき(むえんせき)ベーコンは普通のベーコンと何が違うの

無塩せきベーコンとは

無塩せきベーコンとは、発色剤が使われていないベーコンです。

「無塩」という言葉から、塩分が含まれていないと勘違いしてしまう方もいるかもしれませんが、使われていないのは塩ではなく発色剤です。

普通のベーコンには発色剤が使われていますが、無塩せきベーコンには発色剤は使われていません。

このため、無塩せきベーコンは、普通のベーコンに比べ肉本来の色に近くなり、見た目の鮮やかさでは見劣ります。

1-1.普通のベーコンに使われている発色剤はどんなもの

ベーコンに使われている主な発色剤としては、亜硝酸ナトリウム、硝酸ナトリウム、硝酸カリウム、3種類の食品添加物があげられます。

■参考:用途別 主な食品添加物(東京都福祉保健局)

無塩せきベーコンは、普通のベーコンに比べ健康にいいというイメージがあるため、体への悪影響が不安視される発色剤ですが、じつは発色剤には、このようなメリットもあるんです。

  • ベーコンの見た目を色鮮やかにする
  • 旨味や風味を増加させる
  • ボツリヌス菌が繁殖を抑える

1-1-1.発色剤によって抑えることができるボツリヌス菌の毒性とは

発色剤を使用することによって、繁殖を抑えることが期待できるポツリヌス菌には強い毒性があります。

東京都福祉保健局のホームページによると、

ボツリヌス菌は土壌や海、湖、川などの泥砂中に分布している嫌気性菌で、熱に強い芽胞を形成します。

この菌による食中毒は、欧米では古くから「腸詰め中毒」として恐れられ、適切な治療を受けないと死亡率が30 % 以上といわれる恐ろしい食中毒です。

と紹介されています。

ボツリヌス菌の毒性を考慮すると、ボツリヌス菌が繁殖を抑える効果が期待できる普通のベーコンは、ある意味無塩せきベーコンよりも危険性の少ない食品なのかもしれません。

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2.無塩せきベーコンと無添加ベーコンは何が違うの

無塩せきベーコンは、食品添加物のひとつである発色剤は使われていませんが、その他の食品添加物が使われている可能性があります。

なぜならば、無塩せきベーコンは発色剤を使用することはできませんが、その他の食品添加物を使用することは定義上可能だからです。

一方、無添加ベーコンは、その名の通り、発色剤、調味料、甘味料、保存料、乳化剤、結着剤などを使わず、天然の調味料だけで作られています。

つまり、無添加ベーコンは無塩せきベーコンに比べ、使用できる成分の制限が厳しいベーコンと考えることができます。

3.使われている成分が最も少なかったのは、無添加ベーコン

無添加ベーコンの原材料名

普通のベーコン、無塩せきベーコン、無添加ベーコン、3種類のパッケージに記載されている成分を比較した結果、最も使われている成分が少ないのは、無添加ベーコンという結果になりました。

無添加ベーコンの原材料名を確認すると、豚バラ肉、粗塩、粗糖、香辛料が使われていることが分かります。

つまり、化学調味料はもちろんのこと、保存料や着色料なども一切使われていない、食品添加物による影響が非常に少ないベーコンと考えることができます。

また、粗塩とは精製されていない塩のことであり、粗糖とは精製していない砂糖のことであるため、聞いたこともないような横文字の成分ではなく、普段から使っている馴染みのある調味料を使ってベーコンを作っていることも、食品として非常に安心できるポイントでした。

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4.無塩せきベーコンにも、食品添加物は使われていない

無塩せきベーコンの原材料名

今回、調査した無塩せきベーコンには、保存料や酸化防止剤などとして、食品添加物は含まれていませんでした。

定義上、無塩せきベーコンは発色剤以外の食品添加物を使うことが許されている食品なのですが、「無塩せきイコール健康にいい」というイメージどおり、食品添加物が使われていないことは評価できるポイントです。

ただし、すべての無塩せきベーコンに食品添加物が使われてとは限りませんので、食品添加物が使われていない無塩せきベーコンを選びたい場合には、原材料名をチェックする必要があるでしょう。

また、無塩せきベーコンには、無添加ベーコンには含まれていない、「たん白加水分解物」、「野菜エキス」、「酵母エキス」などが含まれています。

では、それぞれの成分について、確認していきましょう。

4-1.たん白加水分解物

たん白加水分解物とは

たん白加水分解物とは、食品にコクやうまみを与えるための天然調味料で、動物性たんばくや植物性たんぱくを酵素や酸で分解することによって作られます。

主な成分はアミノ酸とペプチド類です。

たん白加水分解物の食品としての安全性は、パルシステムのホームページによると、

製品に含まれる不純物の量が1PPM以下に抑える技術が確立され、安全性についても確認されています。

現在のところ、中毒性や依存性があるという報告は確認されていません。

という見解がある一方、コープのホームページでは、

塩酸分解法は原料の脂肪に由来するグリセリンと塩酸によって、変異原性の恐れがあるといわれる「クロロプロパノール類 (以下MCPと略)」と呼ばれる不純物が、製造工程中に微量に生成されることがわかっています。

MCPは、国際機関のJECFAの評価によると、「発がん性の疑いのある物質であり、技術的に可能な限り低減すること」とされています。

と、クロロプロパノール類 (MCP)と呼ばれる不純物による危険性が指摘されています。

4-2.野菜エキス

野菜エキスとは

野菜エキスとは、たまねぎ、にんにく、しょうが、キャベツ、、椎茸、ネギなどの野菜を絞ったり、煮出したりして、味やうまみを取り出し濃縮したエキスです。

天然の素材である野菜を原料としているので、人工的に作られた化学調味料とは、いろんな面で特徴が大きく異なります。

一部では、抽出方法の際、生成される不純物による悪影響が指摘されていますが、真偽のほどは定かではありません。

4-3.酵母エキス

酵母エキスとは

アサヒフードアンドヘルスケア株式会社のホームページによると、

酵母エキスとは、酵母に含まれる成分を抽出したものです。

粉末、ペースト、リキッドなどのタイプがあります。

酵母エキスに含まれているアミノ酸の旨味に注目し、ヨーロッパでは古くから調味料として使われてきました。

天然物を原料としているので、安全で安心できる食品素材といわれています。

との記載があります。

なお、野菜エキスと同様に、不純物による悪影響があるとする見解もあります。

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5.普通のベーコンには食品添加物が使われている

普通のベーコンの原材料名

普通のベーコンには食品添加物のひとつである発色剤が使われていることは、すでにご紹介しましたが、今回調査した普通のベーコンには発色剤以外にも、いろいろな食品添加物が使われていました。

では、それぞれも成分について、詳しく確認していきましょう。

5-1.リン酸塩(Na)

リン酸塩(Na)とは

ニッポンハムのホームページによると、リン酸塩(Na)は、

「ハム・ソーセージの保水性・結着性を向上させる目的で用います。食感、風味、色調を高め品質を向上させる働きがあります

と記載されています。

また、国立健康・栄養研究所情報センター健康食品情報研究室のホームページでは、

長期にわたってリンを過剰摂取すると、腎機能の低下、副甲状腺機能の亢進、カルシウムの吸収抑制などが起こることが知られています。

リンはカルシウム代謝と関係が深く、カルシウムとリンの摂取比は1~2が理想的とされますが、加工食品の利用が多くなった今日の日本では、摂取比が3になることが多いとされています」

と過剰摂取の危険性を指摘する見解もあります。

リン酸塩自体が有害とは言えませんが、過剰摂取よる体への影響が考えられることや、リン酸塩は通常の食生活で不足することはほとんどないことを考慮すると、リン酸塩を含むベーコンは、摂取することを避けた方が安全性が高いといえるでしょう。

5-2.酸化防止剤(ビタミンC)

酸化防止剤(ビタミンC)とは

東京都福祉保健局のホームページによると、

特に油脂類が酸化されると色や風味が悪くなるばかりでなく、酸化によって生じた過酸化物による消化器障害を引き起こすこともあります。

また、褐変や退色、栄養価の低下の原因にもなります。

こうした酸化による品質の低下を防止するのが酸化防止剤です。

との記載があります。

そして、数ある酸化防止剤の一種としてビタミンCがあります。

また、ビタミンCには、発色剤の働きを助け、色を安定させる効果もあります。

なお、ビタミンCには、過剰摂取により下痢や吐き気などの症状が起きる可能性が指摘されていますが、酸化防止剤として使われているビタミンCは微量であり、過剰に気にする必要はないでしょう。

5-3.発色剤(亜硝酸Na)

発色剤(亜硝酸Na)とは

ニッポンハムのホームページによると、発色剤(亜硝酸Na)を使用する目的は、

  1. 原料肉の色素を固定し、ハム・ソーセージ特有の色調を与えます。

    《着色料のように色を付けるのではなく、お肉の中のミオグロビンやヘモグロビンといったお肉自身がもっている赤い色素を固定し、加熱・酸化による褐色化を防ぎます。》

  2. 原料肉のもつ獣臭さを消し、ハム・ソーセージ特有のフレーバー(風味)を与えます。

    《発色剤の使用されていない焼豚などと比較すると、その風味の違いがよく分かります。》

  3. 細菌の増殖を抑える働きがあります。特に恐ろしい食中毒菌としてよく知られているボツリヌス菌の増殖抑制効果があります。

の3つがあげられています。

また、農林水産省のホームページでは、

硝酸は、通常摂取する程度では、それ自体は特に人体に有害なものではありません。

しかし、ヒトの体内で還元され亜硝酸塩に変化すると、 メトヘモグロビン血症や発ガン性物質であるニトロソ化合物の生成に関与するおそれがあるということが一部で指摘されています。

と、安全性と同時に危険性も指摘されています。

発色剤は、美味しいベーコンを食べるためには、必要なものかもしれませんが、健康に対するリスクが含まれる可能性があることも覚えておきたいポイントです。

5-4.着色料(コチニール)

着色料(コチニール)とは

コチニールは、中南米などに生息するエンジムシが原料の赤色の着色料です。

そして、食品衛生法では、着色用の食品添加物として認められています。

コチニール色素は熱や光に対して非常に強い(安定している)ため、現在ではアメリカやEU諸国など多くの国で食品の着色に使用されています。

また、安全性の面では天然色素の中ではもっとも高度なレベルまで評価が行われていて、安全性についてのデータが最も多い着色料です。

ただし、ごくまれにアレルギーを起こすことがあるので、注意が必要です。

■参考:コチニール色素に関する注意喚起(消費者庁)

5-4-1.発色剤と着色料の違いは

発色剤と着色料の違い

普通のベーコンには色見をよくするために、発色剤と着色料が使われています。

発色剤と着色料、一見同じようなものに考えてしまいがちですが、このような違いがあります。

  • 着色料は、紅白餅の食紅などにように、食品に新たに色を付加する成分です。
  • 発色剤は、ベーコンに含まれるヘモグロビンの特性を利用し発色させる成分です。

つまり、着色料はすべての食品に使うことができますが、発色剤はヘモグロビンなど特性の成分が含まれている食品にしか効果がないということなんです。

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6.普通のベーコンと無塩せきベーコンと無添加ベーコン、どのベーコンを選べばいいの

今回の調査結果から、いったいどのベーコンを選ぶのが、最も賢い方法なのでしょう。

普通のベーコンと無塩せきベーコンと無添加ベーコン、3つの特徴の異なるベーコンの比較調査を通じて、私が感じたポイントをご紹介します。

6-1.リスクのある食品添加物である亜硝酸Naやリン酸塩を含む普通のベーコンは避けたい

普通のベーコンに含まれる亜硝酸Naには、ボツリヌス菌の増殖抑制効果によるメリットがあるとはいえ、リスクのある食品添加物であることは事実です。

また、リン酸塩にも過剰摂取による体への悪影響の危険性も考えられます。

このため、無塩せきベーコンと無添加ベーコンに比べ、普通のベーコンは危険性の高い食品と考えることができます。

もちろん、価格面など他に比較すべきポイントもありますが、食品の安全性という観点においては、私は普通のベーコンを喜んで選びたいとは思いません。

ただし、普通のベーコンでも、熱湯でふり洗いすると、食品添加物を減らすことができるといわれています。

予算が限られているなど、普通のベーコンを使う選択をした場合には、そのまま使うのではなく、ひと手間かけることによって、ベーコンの食品としての安全性を高めることができるでしょう。

6-2.無塩せきベーコンと無添加ベーコンなら、無添加ベーコンを選びたい

今回調査した無塩せきベーコンと無添加ベーコンを比較した場合、食品添加物としての安全性はほとんど同じですが、無塩せきベーコンには、たん白加水分解物の危険性がある分だけ、無添加ベーコンの方を選びたいと判断しました。

安全な食品を判断する上での原則として

  • 使われている原材料の種類が少ない
  • 聞き覚えのある原材料が使われている

というポイントがありますが、今回もその原則に従うことにしました。

また、無塩せきベーコンは食品添加物の一つである発色剤は使われていませんが、種類によっては、その他の食品添加物が使われる可能性もあるので、ネットスーパーなどで購入する際には、成分表示を確認することが必要です。

なお、無塩せきベーコンと無添加ベーコンは、普通のベーコンに比べ、消費期限が短いのが特徴です。

普通のベーコンと同じような感覚で使わず、早めに使い切ることを心がけましょう。

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7.まとめ

いかがでしたか?

普通のベーコン、無塩せきベーコン、無添加ベーコン、それぞれ成分的に何が違うのか、何となくイメージできたのではないでしょうか。

そして、あなたにとって、どのベーコンを選ぶのが最も賢い選択なのか、明確になったのではないでしょうか。

何も考えず値段だけでベーコンを選ぶのと、体への影響を考えた上でベーコンを選ぶのとでは、あなたの健康はもちろん、食生活やライフスタイルにも大きな影響を与えます。

心も体も満たされた毎日を過ごしたいなら、いい意味で身のまわりのものに、こだわりたいものですよね。

ベーコンは、私たちの食生活を便利で豊かにしてくれる、とっても便利な食材です。

今回ご紹介した情報を参考にし、ベーコンを賢く選んで、美味しくいただいて、健康な体を作ってくださいね。

■参考情報

・パルシステムのロースハムは、市販のロースハムと何が違うの? ・パルシステムのロースハムは、なぜ人気なの? ・パルシステムのロースハムは高いけど、本当にそれだけの価値があるの? あなたの頭の中には、こんな疑問が浮かんでいるはずです。 今回は、そんなあなたの疑問を解決するヒントになる私の体験談を、分かりやすく紹介していきます。

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