あなたは、普通のマヨネーズとカロリーハーフの何が違うのか知っていますか?
カロリーが違うだけで、あとは同じようなものだと、思っていませんか?
普通のマヨネーズとカロリーハーフの違いは、カロリーだけではありません。
そして、カロリーハーフの方が健康やダイエットに効果があるとは言い切れない一面もあります。
というわけで、今回は普通のマヨネーズとカロリーハーフを実際にスーパーで購入し、パッケージに書かれている成分や表示内容を比較しながら、普通のマヨネーズとカロリーハーフの違いを、考えてみたいと思います。
これからご紹介する情報を知っていれば、マヨネーズを選ぶ時、普通のマヨネーズとカロリーハーフどちらがいいのか迷わないで済むはずです。
あなたの健康に関する情報もたくさんあるので、最後まで必ずチェックしてくださいね。
目次
1.カロリーハーフは、マヨネーズではないという事実
まず最初に驚いたのが、カロリーハーフはマヨネーズではないという事実です。
普通のマヨネーズとカロリーハーフのパッケージに書かれている名称を見ると、
- 普通のマヨネーズの名称:マヨネーズ
- カロリーハーフの名称:サラダクリーミードレッシング
と記載されています。
じつは、マヨネーズの定義は、日本農林規格(JAS)によって定められており、この定義によるとカロリーハーフはマヨネーズと名乗ることができないんです。
このため、マヨネーズとカロリーハーフは、見た目はほとんど同じですが、食品としての分類や特徴は大きく異なり、あなたの体に及ぼす影響も大きく異なる可能性もあると、考えたほうがいいでしょう。
1-1.マヨネーズとは
日本農林規格(JAS)によると、マヨネーズとは、
半固体状ドレッシングのうち、卵黄又は全卵を使用し、かつ、必須原材料、卵黄、卵白、たん白加水分解物、食塩、砂糖類、はちみつ、香辛料、調味料(アミノ酸等)及び香辛料抽出物以外の原材料を使用していないものであつて、原材料に占める食用植物油脂の重量の割合が65%以上のものをいう。
と定義されています。
1-2.サラダクリーミードレッシング(カロリーハーフ)とは
同様に、カロリーハーフの名称であるサラダクリーミードレッシングは、
半固体状ドレッシングのうち、卵黄及びでん粉又は糊料を使用し、かつ、必須原材料、卵黄、卵白、でん粉(加工でん粉を含む。)、たん白加水分解物、食塩、砂糖類、はちみつ、香辛料、乳化剤、糊料、調味料(アミノ酸等)、酸味料、着色料及び香辛料抽出物以外の原材料を使用していないものであつて、原材料に占める食用植物油脂の重量の割合が10%以上50%未満のものをいう。
と定義されています。
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2.カロリーハーフは普通のマヨネーズよりも、使える食品添加物が多い
農林水産省ホームページの「ドレッシングの日本農林規格」では、普通のマヨネーズとカロリーハーフで使うことができる食品添加物についても定義されています。
そして、普通のマヨネーズとカロリーハーフを比較した場合、使用できる食品添加物が多いのは、カロリーハーフということが分かります。
すべての食品添加物が体に有害だとは思えませんが、普通のマヨネーズでは許可されていない食品添加物がカロリーハーフで許可されているという事実は、見逃すことができないポイントです。
2-1.マヨネーズで使用が許可されている食品添加物は2種類
- 調味料
- 香辛料抽出物
2-2.カロリーハーフで使用が許可されている食品添加物は7種類
- 調味料
- 酸味料
- 乳化剤
- 着色料
- 糊料
- 香辛料抽出物
- 加工でん粉
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3.カロリーハーフはカロリーが少ないが塩分は多い
パッケージに書かれている普通のマヨネーズとカロリーハーフの栄養成分を見ると、商品名のとおりカロリーが半分であることが分かります。
また、脂質の量もほぼ半分であることから、カロリーハーフはマヨネーズに比べ脂質の量を減らした結果、カロリーを抑えることに成功したドレッシングであると考えることができます。
なお、ナトリウム量および食塩相当量については、普通のマヨネーズよりカロリーハーフの方が多めとなっています。
カロリーハーフは健康にいいという先入観もあり、「カロリーが少ないと塩分も少ないのは・・・」と勝手に解釈してしまいがちですので、特に高血圧や腎臓病など塩分制限が必要な方は、注意したいポイントです。
4.カロリーハーフは普通のマヨネーズよりも多くの原材料が使われている
普通のマヨネーズとカロリーハーフ、両方の原材料名を比較すると、カロリーハーフの方が使われている原材料が多いことに気がつきます。
では、普通のマヨネーズには使われていないのにカロリーハーフには使われている原材料には、いったいどんなものがあるのでしょう。
4-1.砂糖類(砂糖、水あめ)
普通のマヨネーズには含まれていない糖質が、カロリーハーフには含まれています。
ダイエットを目的にカロリーハーフを選ぶ人も多いかもしれませんが、カロリーハーフを選ぶことによって、カロリーは制限することはできても、糖質の摂取により太る可能性は高まります。
カロリーを制限するダイエット法と糖質を制限するダイエット法、それぞれに特徴があるためダイエット効果について比較するのは非常に難しいのですが、普通のマヨネーズに比べカロリーハーフの方がダイエット効果があると判断してしまうのは、危険な考え方でしょう。
4-2.増粘多糖類
増粘多糖類とは、食品に粘り気やとろみをつかえることを目的に使われる食品添加物です。
増粘多糖類は成分名ではなく、2種類以上の食品添加物を使用した際に使われる名称で、使われている主な食品添加物としては、ペクチン、カラギナン、グァーガム、ローカストビーンガム、タマリンドガム、キサンタンガム、カードランなどがあります。
増粘多糖類は、毒性は明確になっておらず食品添加物の中では比較的安全で問題ないと判断されている物質です。
とはいえ、十分なテストが行われていない可能性が捨てきれない以上、絶対安全であると言い切れないことも事実です。
4-3.たん白加水分解物
たん白加水分解物は、食品の味を調えることを目的に使われている成分です。
ネーミングから食品添加物だと考えてしまいがちですが、分類的には食品添加物ではなく「食品」です。
たん白加水分解物は、肉や魚など動物性原料や植物性の大豆、小麦たんぱくなどを原料とし、加水分解と呼ばれる製法で作られます。
たん白加水分解物が作られる際、人体に有害が「クロロプロパノール」という不純物が生成される場合があります。
一般的に、たん白加水分解物に含まれるクロロプロパノールの量は微量のため問題視する必要はないと考えられていますが、注意しておきたいポイントです。
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5.普通のマヨネーズとカロリーハーフどちらを選べばいいのか
今回は、普通のマヨネーズとカロリーハーフの成分の違いについて比較してきましたが、普通のマヨネーズとカロリーハーフ、どちらを選ぶかについてはその人の価値観によ部分が非常に大きいです。
たとえば、カロリーが気になる人にとっては、普通のマヨネーズよりもカロリーハーフが適しているでしょう。
逆に、塩分や食品添加物の影響が気になる人にとっては、カロリーハーフではなく普通のマヨネーズを選ぶべきでしょう。
また、成分ではなく、卵と使うか卵黄を使うかの違いのように、味やコクなどを重視したいのであれば、マヨネーズの種類ではなく、メーカーにこだわる必要があるかもしれません。
つまり、あなたにとって最適なマヨネーズは、あなた自身の価値観に基づいて選ぶべきなんです。
とはいえ、判断基準となる「ものさし」がなければ、何を選んでいいのかわからず、偏った情報やまわりの雰囲気だけで判断し、後になって事実を知り後悔してしまう危険性もあります。
今回ご紹介した情報が、少しでもあなたのマヨネーズ選びの「ものさし」になればうれしいです。