あなたは、カレーの危険性についてどんなことを知っていますか。
そして、カレーの危険性は2日目だけではないことを知っていますか。
2日目のカレーは、菌の繁殖による食中毒のリスクがともなうことは事実ですが、カレーの危険性は原材料の違いにも潜んでいます。
せっかくカレーの危険性が気になったのであれば、食中毒だけでなく、私たちの健康に大きな影響を与える可能性のあるカレールーに含まれている食品添加物についても、知識も深めておきたいものですよね。
というわけで、今回は、スーパーで購入した普通のカレールーと化学調味料無添加のカレールーの原材料名を比較してみた結果を、分かりやすくご紹介します。
これからご紹介する情報を参考にすれば、ワンランク上のカレールー選びができるようになれると思うので、必ず最後までチェックしてくださいね。
1.化学調味料無添加のカレールーだけに含まれていた原材料名とは
化学調味料無添加のカレールーの原材料名を確認した結果、イメージどおり、私たちの体に直接悪影響を及ぼすと思われる原材料は見当たりませんでした。
ただし、私にとっては、聞きなれない原材料名があったので、念のため調べてみた結果をご紹介します。
1-1.チャツネ
ハウス食品のホームページによると、
チャツネとは、野菜や果物に香辛料を加えて煮込んだり、漬けたりして作るソースまたはペースト状の調味料で、インド料理には欠かせません。カレーやナン、揚げ物の付け合せなどに使います。
と紹介されています。
一部には、規格外品や野菜加工品製造時のクズを使って作られているという指摘もありますが、野菜、果物、香辛料だけで作られているのであれば、添加物などの影響を心配する必要はほとんどなさそうです。
1-2.発酵乳
カルピスのホームページによると、発酵乳とは、
日本では、ヨーグルトやのむヨーグルトなどのような言い方で広く使用されていますが、法律上は、『発酵乳』として定義されています
と紹介されています。
いわゆるヨーグルトを少し難しく表現した用語のようです。
ヨーグルトであれば、体への悪影響よりも良い影響がありそうですね。
1-3.肉エキス
肉エキスとは、肉を煮込んで凝縮したうまみ成分です。
今回調査したカレールーには、豚を原料をするポークエキスと鶏を原料とするチキンエキスが使われていましたが、その他にも牛を原料とするビーフエキスなどもあります。
肉エキスで注意すべきポイントは、現在の食品表示法では産地表示が不要な点です。
つまり、海外で汚染物質などを含んだ餌や水を食べた家畜の肉が、精肉ではなく肉エキスとして輸入されている可能性が考えられるということです。
このため、原産地を確認することができない肉エキスについては、注意が必要でしょう。
2.普通のカレールーだけに含まれていた原材料とは
スーパーで簡単に購入することができる一般的なカレールーには、化学調味料無添加のカレールーには含まれていない原材料名や化学調味料を確認することができました。
では、それぞれの原材料名について調べた結果を、順にご紹介していきます。
2-1.脱脂大豆
職人醤油のホームページによると、
大豆から油分を抜いたものが「脱脂加工大豆」と呼ばれています
と紹介されています。
脱脂大豆は別名「大豆カス」と呼ばれることもありますが、
水を吸いやすく分解されやすい状態になっています。効率的にタンパク質を分解するということにかけては適しているわけです
と紹介されているように、油を取り除いたことによるメリットが大きい食品です。
ただし、脱脂大豆には、油を抽出する際、毒性があり、多発性神経炎、肝機能障害といった慢性毒性があるヘキサンを使用している(最終的に食品に残らないよう除去が義務づけられています)ことや、遺伝子組み換え作物が使われている可能性が否定できません。
もし、遺伝子組み換え大豆を使用していないのであれば「脱脂加工大豆(遺伝子組換えでない)」と表示をしてもらいたいものです。
2-2.調味料(アミノ酸等)、乳化剤、酸味料
調味料(アミノ酸等)、乳化剤、酸味料は、正確な原材料名とはいえません。
なぜならば、調味料(アミノ酸等)、乳化剤、酸味料は、いろいろな成分をまとめた名称であって、実際には、どんな原材料が使われているのかはもちろんのこと、何種類の食品添加物が使われているのか私たちには知る術がないからです。
■参考:食品添加物の表示方法
たとえば、乳化剤として使われる食品添加物にショ糖脂肪酸エステルという成分があります。
ショ糖脂肪酸エステルは、大量に摂取することで下痢をする可能性か指摘されている成分ですが、乳化剤という原材料表示を見ただけでは、ショ糖脂肪酸エステルが含まれているのかについて知る術はありません。
また、調味料(アミノ酸等)に多く使われているグルタミン酸ナトリウムには、「塩慣れ効果」と呼ばれる塩辛さを感じさせにくくする効果や過剰な塩分摂取による体へのダメージを指摘する見解もありますが、カレールーの原材料を見ただけでは、グルタミン酸ナトリウムが含まれていることを知ることができません。
つまり、食品添加物の一括表示は、食品の原材料を知る手段としては、デメリットの大きい表示方法なんです。
2-3.カラメル色素
カラメル色素は、カレールーだけでなく、プリン、コーヒー、黒ビール、ソース、アルコール飲料など多くの食品に使われている着色料の一種です。
そして、カラメル色素は製法により4種類に分類することができます。
4種類のカラメル色素のうち、糖類を加熱して作るカラメル色素は、ほとんど危険性はありませんが、アンモニウム化合物を加え合成によって作られたカラメル色素には発がん性の危険性が指摘されています。
■参考:カラメル色素に発がん性?
今回、調査したカレールーには、どの種類のカラメル色素が含まれているのかについては、原材料名を見ただけでは分かりません。
ただし、一般的に昔ながらの製法で作るカラメル色素はコストが高くなるため、今回、調査したカレールーに含まれているカレールーは、合成により作られたカラメル色素である可能性は高いでしょう。
やっぱり、カレールーには、合成によって作られた着色料でなく、カレースパイスの色素を使ってもらいたいものです。
2-4.甘味料(スクラロース)
スクラロースは、人工甘味料のひとつです。
そして、厚生労働省によって1人当たりの一日摂取許容量が決められている食品添加物です。
一日摂取許容量が決められている食品添加物であるということは、摂取量を守れば安全性に問題はないと判断することができますが、加熱すると有害な塩素系ガスを出し、遺伝子を損傷させる毒性をもつという見解も存在します。
3.私が食べたくないカレールーは
今回、普通のカレールーと化学調味料無添加のカレールーの原材料名を比較した結果、パッと見では決して分からない、いろいろな違いを確認することができました。
普通のカレールーと化学調味料無添加のカレールーの違いを調査していく中で、私は普通のカレールーは積極的に食べたいとは思えなくなりました。
その理由は、次のとおりです。
3-1.カラメル色素入りのカレールーの発がん性
カラメル色素は、発がん性の危険性が指摘されている着色料です。
そして、化学調味料無添加のカレールーの原材料名には含まれていないことから、カレールーを作るために必ず必要な成分とは到底思えません。
もちろん、普通のカレールーよりも、化学調味料無添加のカレールーの方が値段は高めです。
しかし、わずか数百円のために、健康な体を犠牲にし、発がん性物質を体に摂り入れようとは、私は思いません。
3-2.食品添加物による塩分や糖分の摂り過ぎに注意したい
調味料(アミノ酸等)に含まれているグルタミン酸ナトリウムは、実際に私たちの舌で感じる塩辛さ以上に塩分を摂取してしまう可能性があります。
また、スクラロースなどの人工甘味料は、カロリーは普通の糖分よりも少ないかもしれませんが、カロリーが少ないことが引き金となり、過剰に人工甘味料を摂取してしまう可能性もあります。
塩分や糖分の摂り過ぎは、生活習慣病の原因となり、私たちの体をむしばんでいきます。
また、舌を育てるためにも、人工的で化学的な食品は避けたいと、私は思います。
3-3.遺伝子組み換え大豆は避けたい
現在までに、遺伝子組み換え作物が原因で健康被害が発生した事例はありません。
しかし、ヨーロッパ各国では遺伝子組み換え作物を嫌い拒み続けていることも事実です。
遺伝子組み換え作物は、生産者や食品メーカーにとっては、安価で原材料を作ったり安定供給することができるメリットの大きい作物ですが、体の中に摂り入れる私たちにとっても同じようにメリットの大きい食品になり得るとは限りません。
脱脂大豆を避けることによって、遺伝子組み換え作物の危険性から逃れることができるのであれば、私は脱脂大豆入りのカレールーを選ぼうとは思いません。
4.まとめ
いかがでしたか。
カレールーの原材料名を比較することによって、同じように思えるカレールーにも、私たちの体への影響が大きく異なることがお分かりいただけたのではないでしょうか。
そして、2日目のカレーに代表されるような菌の繁殖による食中毒以外に、重要な危険性があることもご理解いただけたのではないでしょうか。
カレーは、日本人の国民食といってもいいほどの、みんな大好きで馴染みの深い食べ物です。
みんな大好きでなじみの深い食べ物だからこそ、安全性の高い食材を選びたいものですよね。
今回ご紹介した情報を少しだけ覚えておくだけでも、あなたのカレールーの選び方に対する意識は大きく変わるはずです。
くれぐれも「安い」とか「売れてる」とかだけの安易な価値観ではなく、あなた自身の正しい価値観でカレールーを選んでくださいね。