あなたは、グレープシードオイルに、どんな成分が含まれているのか知っていますか?
そして、グレープシードオイルは他の食用油と比較し、成分や体への効果にどんな違いがあるのか知っていますか?
グレープシードオイルは、特に女性に人気の油であることは知っていても、人気の理由について知っている人は決して多くはありません。
もし、あなたが、これからグレープシードオイルを試してみようと思っているなら、含まれている成分や他の油との違いを理解し、本当に自分が必要としている油なのかを見極めた上で、使いたいものですよね。
というわけで、今回は、グレープシードオイルに含まれている成分はもちろんのこと、それぞれの成分が私たちの体にどんな影響を及ぼすのかについても、分かりやすくご紹介していきます。
グレープシードオイルは健康だけでなく、お肌にも大きな効果をもたらすメリットの大きい油なので、特に女性は、これからご消化する情報を必ずチェックしてくださいね。
1.グレープシードオイルに含まれる主な成分は4種類
グレープシードオイルに含まれ、私たちの体に影響を及ぼす主な成分としては、リノール酸、オレイン酸、ポリフェノール、ビタミンEがあげられます。
では、それぞれの成分について、詳しくご紹介していきます。
1-1.リノール酸
リノール酸はグレープシードオイルの約7割を占める成分です。
そして、人の体内では作ることができない成分のため、食品などから摂取する必要がある必須脂肪酸に分類されています。
健康への効果としては、血液の流れに悪影響を及し血栓ができやすくなる悪玉コレステロールを減らす作用が期待できるため、高血圧などの予防に効果があります。
また、お肌への効果としては、肌への親和性は非常に高く、肌の保湿や効果防止などのスキンケア効果が期待できます。
ただし、リノール酸を過剰に摂取することは、私たちの体に悪影響を及ぼす可能性もあります。
なぜならば、リノール酸には、確かに悪玉コレステロールを減らす効果がありますが、悪玉コレステロールと同時に動脈硬化を防ぐ効果が期待できる善玉コレステロールも減らしてしまうからです。
また、リノール酸は酸化されやすい特性を持つため、酸化された油を体の中に摂り入れることにより、過酸化物質と呼ばれるガンの原因物質を増やしたり、アレルギー症状を悪化させたりする悪影響も考えられます。
一般的な日本人の食生活では、リノール酸は過剰に摂取している可能性の高い成分のため、健康的な食生活を維持するためには、海藻、魚介、野菜に多く含まれるリノレン酸系の脂肪酸との摂取バランスが重要だとされています。
■参考:リノール酸の摂り過ぎはよくないといわれるが本当か(京都府ホームページ)
1-2.オレイン酸
オレイン酸はグレープシードオイルの約2割を占める成分です。
オレイン酸は、さきほどご紹介したリノール酸と異なり、善玉コレステロールは減らさずに、悪玉コレステロールを減らすという、私たちの体にとって大きなメリットのある特徴を持つ脂肪酸です。
コレステロールは私たちの体にとって必要なものですが、悪玉コレステロールが増加し酸化することによって、血管にコレステロールが付着し血管をふさいでしまうため、結果的に動脈硬化や高血圧、糖尿病などいわゆる生活習慣病と呼ばれる病気の要因となります。
このため、血液をサラサラにし血管の健康を保つことができるオレイン酸は、私たちの体の健康面において、生活習慣病を防いでくれる効果が期待できる成分なんです。
そして、オレイン酸は小腸で消化吸収されにくいという特徴を持つため、腸に刺激を与え便秘を解消する効果も期待できます。
また、美容面においてオレイン酸には、肌なじみが非常によく、皮膚を柔らかくする効果もあるため、多くの化粧品の成分としても使われているのはもちろんのこと、枝毛、切れ毛、パサツキなど髪のトラブル解消にも効果を発揮します。
1-3.ポリフェノール
ポリフェノールは、食品の苦みや渋みなどの成分の総称で、5000種類以上の種類があるといわれています。
グレープシードオイルに含まれるポリフェノールは、体にいいといわれている油の代表格であるオリーブオイルの2倍程度と非常に多く含まれています。
ポリフェノールの健康面での最大のメリットは、「抗酸化物質」です。
私たちの体は、呼吸によって酸素を摂り入れていますが、摂り入れた酸素の一部が活性酸素と呼ばれる物質に変化します。
活性酸素は健康な体を維持するために必要なものですが、増えすぎてしまうと病気や老化の原因になってしまいます。
このため、病気や老化から身を守るためには、過剰な活性酸素を体から取り除く必要があります。
そして、過剰な活性酸素を取り除く効果があるのが抗酸化物質であり、抗酸化物質を多く含んでいる成分がポリフェノールなんです。
また、ポリフェノールの抗酸化作用には、睡眠不足やストレスなどの影響による、肌荒れやニキビなどを抑えるもはもちろんのこと、アンチエイジング効果も期待できます。
1-4.ビタミンE
ビタミンEもポリフェノールと同様に、抗酸化作用がある成分です。
抗酸化作用により、細胞膜や血液中の脂質(コレステロールなど)の酸化を防いでくれるため、血管の健康を保ち、毛細血管の血流を良くし心筋梗塞や脳卒中など非常に危険な生活習慣病の予防に効果を発揮します。
また、ビタミンEは血流を良くしお肌の新陳代謝を活発にすることから、別名「若返りのビタミン」と呼ばれており、メラニン色素の沈着を防ぎ、結果的にあなたのお肌をシミやソバカスから守ってくれます。
さらに、多く摂取することで更年期の症状を軽減する効果もあるため、ビタミンEは女性にとって必要不可欠な成分といえます。
ただし、ビタミンEは、過剰に摂取すると骨粗しょう症になるリスクが高まります。
なお、ビタミンEの必要摂取量は年齢によっても大きく異なるため、摂取量については注意しましょう。
2.他の食用油と比較した時のグレープシードオイルのメリット
では、これまでご紹介した成分を、その他の食用油と比較した場合、グレープシードオイルには、いったいどのようなメリットがあるのでしょう。
2-1.サラダ油との違い
サラダ油は、9種類の原料を使うことが許された食用油であり、また複数の食用油をブレンドして作られた可能性もあるため、成分について特定することが非常に困難な食用油です。
とはいえ、一般的にサラダ油はリノール酸の成分比率が高く、酸化しやすい油です。
しかし、グレープシードオイルはリノール酸を多く含んでいる油ではあるものの、ポリフェノールやビタミンEなどの抗酸化物質を豊富に含んでいるため、サラダ油と比較し酸化に強く、ガンやアレルギー症状のリスクが少なく体への悪影響が小さい油といえます。
2-2.オリーブオイルとの違い
グレープシードオイルは、オリーブオイルに比べポリフェノールが約2倍、ビタミンEが2倍以上含まれています。
このため、オリーブオイルと比較し抗酸化作用のメリットが大きく酸化に強い油といえます。
ビタミンEやポリフェノールを多く摂取したい場合には、グレープシードオイルはメリットの大きい油といえます。
また、オリーブオイルに比べ多くのポリフェノールやビタミンEを含むグレープシードオイルは、抗酸化作用による高い美容効果も期待できますが、お肌との相性は人それぞれであり一概にメリットが大きいとは言い切れません。
グレープシードオイルやオリーブオイルによるクレンジングは、人によってアレルギーなどが出る可能性があるため、パッチテストを行い相性を確認した上で使用する方法がおすすめです。
■参考:あなたの本来の肌力をアップするオリーブオイルクレンジングの方法と注意点(肌らぶ)
3.まとめ
いかがでしたか?
なぜ、グレープシードオイルが女性に人気の油であるのかが、お分かりいただけたのではないでしょうか。
そして、グレープシードオイルが持つ抗酸化成分が、体の内側だけでなく外側からも若々しく健康にしてくれることもご理解いただけたのではないでしょうか。
とはいえ、グレープシードオイルの過剰摂取は、リノール酸の過剰摂取となり、あなたの健康を脅かす可能性もあります。
このため、グレープシードオイルのメリットを最大限に活かすためには、お料理の際使う量について注意するのはもちろんのこと、リノール酸の少ないオリーブオイルとブレンドするなど、ひと工夫をすることも必要です。
また、グレープシードオイルは、お肌のクレンジングだけでなく、髪やまつげにも効果的なので、「いつまでも美しくありたい」と願う女性にとっては、積極的に使っていきたい油です。
あなたも、グレープシードオイルを賢く使って、健康で美しい体を手に入れてくださいね。
なお、グレープシードオイルの美容効果については、「グレープシードオイルが持つ3つの美容効果とは」で、詳しくご紹介しているので、こちらもぜひ参考にしてみてください。