子どもが食事中に遊んでばかりで、なかなか食べ進めてくれないと感じたことはありませんか。
せっかく作った料理を目の前に、子どもがスプーンを振り回していたり、椅子から立ち上がったりすると、ついイライラしてしまうものです。
しかし、子どもの気が散ってしまうのには理由があります。
そこで大切なのが、少しの工夫で食事の時間を楽しくし、集中して食べる習慣を身につけさせることです。
たとえば、食後に楽しい遊びを用意して「これが終わったらお外に行こうね」と伝えるだけで、子どもの気持ちは自然と前向きになります。
さらに、「お皿を自分で選んでみようか」と食器を選ばせることで、食事に対する興味が高まることもあります。
また、食べる量を少なめに盛り付けて「これが終わったらおかわりしようね」と声をかけることで、達成感を感じやすくなり、最後まできちんと食べる習慣につながります。
今回は、子どもが遊ばずに集中して食事を楽しむための具体的な方法を10個ご紹介します。
簡単に取り入れられる方法ばかりなので、今日の夕食から試してみたくなるはずです。
子どもが食事に集中してくれると、家族みんなが落ち着いて楽しい時間を過ごせます。
さまざまなアプローチを知り、お子さんとの食事時間をもっと充実させましょう。
子どもを食事に集中させる方法
1.量を少なめに盛り付ける
子どもが食事中に遊んでしまい、なかなか食べ終わらない光景は、多くの家庭で見られるものです。
しかし、その背景には「量が多くて食べきれない」「食事に飽きてしまう」といった理由が隠れていることがあります。
そんなときは、最初に少なめに盛り付ける工夫が効果的です。
まず、子どもが目の前の量に圧倒されることなく「これなら食べられる」と感じることが大切です。
たとえば、お茶碗に半分だけご飯を盛り付けたり、おかずを小皿に少しずつ出したりするだけで、子どもが食事に集中しやすくなります。
完食できると達成感が生まれ、「もっと食べたい！」という前向きな気持ちが芽生えるでしょう。
次に、おかわり制を取り入れる方法もおすすめです。
一度にすべて出すのではなく、「これを食べたら次があるよ」と伝えることで、子どものペースに合わせた食事が可能になります。
たとえば、ハンバーグを小さめにして一つずつ出し、「食べられたらもう一つあるよ」と声をかけると、ゲーム感覚で食事が進みやすくなります。
また、子ども自身に「自分で盛り付ける体験」をさせるのも効果的です。
「これくらいなら食べられる？」と聞きながら、少量を一緒に盛り付けることで、食事への興味が深まります。
自分で選んだ分だけを食べきる習慣が身につけば、食事に対する意識も自然と高まるでしょう。
2.食事の時間を短くする
子どもが食事中に集中できず、気づけば遊んでばかりいる…そんな状況に悩む方は多いのではないでしょうか。
食事の時間が長くなると、子どもの集中力が切れてしまい、結果としてダラダラした食事になりがちです。
このような場合、「食事時間を短くする」というシンプルな工夫が、子どもの集中力を高める助けになります。
食事の時間を短くすることで、子どもは「食べること」に集中しやすくなります。
たとえば、タイマーをセットして「今日は15分で食べきろうね」と声をかけるだけで、子どもの意識が変わります。
短い時間ならば「頑張れそう！」と感じられるため、目の前の食事にしっかり取り組むようになります。
また、家族みんなで「今日は20分で食べ終わろう」というルールを設けるのもおすすめです。
大人が率先して集中して食べる姿を見せることで、子どもも自然とペースを合わせるようになります。
例えば、「最後までしっかり座っていたらデザートがあるよ」というちょっとした楽しみを加えるだけで、さらに意欲が高まります。
さらに、食事の準備を子どもに少し手伝わせるのも効果的です。
「自分で準備したものを食べる」という行動には達成感があり、遊ぶことよりも食べることに集中しやすくなります。
サラダの盛り付けや、お皿を並べるなど簡単な作業で十分です。
3.子どもに自分で盛り付けさせるたり取り分けさせる
子どもが食事中に集中せず、つい遊びに夢中になってしまうことはよくあります。
そのたびに注意しても、なかなか改善されずに悩むことも多いでしょう。
そんなときにおすすめしたいのが「子どもに自分で盛り付けさせる、取り分けさせる」方法です。
自分で関わることで、食事への興味が高まり、集中して食べる時間が増えることが期待できます。
子どもに「自分で盛り付ける」という作業を任せるだけで、食事への意識が変わります。
たとえば、お皿を用意して「今日は自分の分を好きな量だけ盛り付けてみようか」と声をかけることで、子どもはワクワクした気持ちになります。
自分で選んだものなら、「全部食べなきゃ」という責任感が自然と芽生えるため、遊びに意識が向きにくくなります。
また、「お肉は何枚にする？」や「サラダはどれくらい食べられそう？」など、具体的に問いかけながら一緒に取り分けるのも効果的です。
親子で会話を楽しみながら進めることで、子どものやる気を引き出し、食事の時間がポジティブなものになります。
さらに、「おかわりも自分で盛り付けていいよ」と伝えると、食べる楽しさが増します。
もう一つの例としては、子ども用のお皿をいくつか並べて、「この中から好きなものを選んで盛り付けてね」とする方法もおすすめです。
選ぶ過程で食べ物に触れる機会が増え、「これを食べたい」「これくらいなら食べられる」という意識が生まれます。
結果として、ダラダラと遊ぶことが減り、食事の時間がスムーズになります。
4.楽しいルールを作る
子どもが食事中に集中できず、遊びに気を取られてしまうことは、多くの家庭で経験する悩みです。
特に疲れているときや忙しい日には、「せっかく作ったのに…」とがっかりしてしまうこともありますよね。
そんなときは、楽しいルールを作ることで、子どもの意識を自然と食事に向けることができます。
例えば、「一口食べたら星シールを貼る」「お皿が空になったらデザートがもらえる」など、ゲーム感覚で進めるルールを取り入れてみるのがおすすめです。
子どもは楽しみながら食べることができ、少しずつ集中力が身についていきます。
シンプルですが、食事を楽しいものに変えるだけで、遊びに気を取られる時間が減少します。
具体例として、唐揚げやハンバーグなど子どもの好きなおかずが並ぶ日は、「何口食べられるかな？」とクイズ形式にするだけで、競争心をくすぐります。
また、スプーンを使う回数を数える「スプーンゲーム」や、家族で「きれいに食べた人が勝ち」というルールを設けるのも効果的です。
こうした工夫は、ただ食べるだけではなく、親子で一緒に楽しむ時間へと変わります。
さらに、「自分で盛り付けた分だけ食べる」というルールを加えることで、子どもの主体性を育むことができます。
「少しだけ盛るから、全部食べようね」と声をかければ、子どもも無理なく挑戦できます。
ルールはあくまで楽しく、子どものペースに合わせて柔軟に変更していくことが大切です。
5.テレビを消して家族で一緒に食べる
子どもが食事中に遊びに気を取られ、なかなか食事が進まないことは、多くの家庭で経験される悩みです。
特にテレビがついていると、子どもは画面に夢中になり、スプーンや箸を持つ手が止まってしまうことが少なくありません。
そんなときは、思い切ってテレビを消し、家族で一緒に食卓を囲む時間を大切にすることで、子どもが自然と食事に集中できる環境を整えることができます。
例えば、「今日は家族みんなでご飯を食べようね」と声をかけ、テレビの電源を切ることで、視覚的な刺激が減り、子どもの注意が食事に向かいやすくなります。
食卓では、「今日は学校で何があったの？」といった会話を意識的に増やすことで、食事そのものを楽しむ空気が生まれます。
家族が一緒に食べることで、子どもも「食事は楽しい時間だ」と感じることができます。
さらに、「ご飯を食べ終わるまでテレビはお休み」とルールを決め、食べ終わった後に家族みんなでテレビを見る時間を設けるのも効果的です。
「ちゃんと食べたらテレビの続きを見ようね」と声をかけるだけで、子どものモチベーションが高まります。
テレビを消したことで感じる静けさは、子どもの集中力を育てる貴重な時間になります。
また、「今日はみんなで好きなおかずを選ぼう」というように、子どもが食事に関わる機会を作ることもポイントです。
テレビの代わりに家族で会話を楽しみながら、「このおかず美味しいね」「次は何を食べようか」といったやりとりが増えることで、食卓が賑やかになります。
6.一品ずつ出して食べさせる
食事中に子どもが集中せず、あちこち気が散ってしまうのはよくあることです。
食べ物で遊んでしまったり、途中で立ち上がってしまうと、食事がなかなか進まず、親もついイライラしてしまいます。
そんなときは、すべての料理を一度に出さず、一品ずつ提供することで食事に集中させる方法が効果を発揮します。
たとえば、最初にスープだけを出して「まずはこれを全部飲んでみようね」と促します。
食べ終わったら次に主菜を出し、目の前の料理だけに意識を集中させます。
最後にご飯やデザートを出すことで、順番に食べる流れができ、食事のリズムが整います。
さらに、「唐揚げが好きなら、まずは野菜から食べてみよう」といった順番を決めておくのも効果的です。
子どもに「次に何が出てくるのかな？」というワクワク感を持たせることで、食事がゲームのように楽しい時間になります。
また、「一つ食べ終わったら次！」とテンポを作ることで、食事時間そのものが短縮される効果も期待できます。
この方法は、子どもが集中して食べる環境を作るだけでなく、食べ物の大切さを理解するきっかけにもなります。
例えば、「このお魚はお母さんが焼いたんだよ」と説明すると、子どもが食べ物に対して感謝の気持ちを持ちやすくなります。
また、「次の料理を食べるには、これを完食してからね」と声をかけることで、子どもが自ら「食べなきゃ」と感じる習慣も育まれます。
7.食べる順番を決める
子どもが食事中に遊び始めてしまい、なかなか食事が進まないという悩みは、どの家庭でも経験することかもしれません。
特に小さな子どもは、一度気が散ると元のペースに戻すのが難しいものです。
そんな時におすすめしたいのが、食べる順番をあらかじめ決めることです。
順番が決まっているだけで、子どもが食事の流れに乗りやすくなり、遊ぶ時間が減少します。
具体的には、「最初に野菜を食べてから、お魚にしようね」「最後にごはんを食べよう」というように、料理の提供を段階的に行うのが効果的です。
一気に全ての料理を並べるのではなく、一品ずつ出していくことで、子どもは目の前の料理に集中しやすくなります。
これにより、食べることがゲーム感覚になり、興味を持ちながら進められます。
たとえば、スープを最初に提供し、「次はおかず、その後にごはんだよ」と進めていくと、自然と流れが生まれます。
また、「お野菜を全部食べたらお肉が出てくるよ」と伝えることで、子どもが嫌いな野菜も前向きに食べようとする姿勢が見られるかもしれません。
このように段階を踏んで進めることで、食事がスムーズになります。
さらに、「お父さんと同じように食べてみようか」と声をかけて、家族で同じ順番で食事をするのも良い方法です。
家族が一緒に食事を楽しむ姿を見せることで、子どもは自然と食べることに集中するようになります。
8.好きな食材や味付けを取り入れる
子どもが食事中に集中せず、なかなか手が進まない場面は、子育て中の多くの家庭でよく見られます。
特に好きなものが出てこないと、つい遊び始めてしまうことも少なくありません。
そんな時は、子どもの好きな食材や味付けを取り入れることで、自然と食卓に向かう意欲を高められます。
例えば、子どもが好きな「チーズ」を活用するのは効果的です。
普段あまり食べたがらない野菜でも、チーズをトッピングするだけで目を輝かせて食べることがあります。
また、トマトが好きなら、カレーやシチューに加えてみるなど、好物の食材を普段のメニューにプラスすることで、食事の時間が楽しみに変わります。
さらに、味付けを工夫するのもポイントです。
ケチャップ味や甘辛い味付けは子どもが好むことが多く、苦手な野菜や魚も「ケチャップ和え」や「甘辛煮」にすることで、食べ進めやすくなります。
特にブロッコリーやにんじんなど、彩りの良い野菜は味を調整するだけで、食欲がアップすることがあります。
また、子どもが好きなキャラクターや動物をモチーフにした盛り付けを取り入れるのも効果的です。
例えば、ごはんを型抜きして動物の形にし、目や口を海苔で作るだけで「楽しいから食べたい！」という気持ちが生まれます。
見た目や味付けで興味を引くことで、食事への集中力を自然と高めることができます。
9.食べる時間を区切る習慣をつける
子どもが食事中に集中せず遊んでしまうのは、成長段階においてよくあることです。
しかし、食事の時間を区切ることで、集中力を高めることができます。
短時間でも「食べることに集中する」という習慣をつけることが、落ち着いた食事の時間をつくる第一歩です。
具体的には、「30分経ったら食事を終える」というルールを決め、家族で共有します。
子どもにとって「時間が決まっている」と感じることで、遊ぶことよりも「今のうちに食べよう」という意識が芽生えます。
例えば、砂時計やタイマーを使って時間の経過を目に見える形にすることで、「あと少しだからがんばろう」と子どものやる気を引き出せます。
また、「あと10分でおしまいね」と声をかけながら進めると、子どもも焦らずに少しずつ食事に集中できます。
タイマーが鳴る直前に「もう少し食べられる？」と問いかけることで、最後まで意欲を持たせることができます。
さらに、「しっかり食べたらデザートがあるよ」と、区切った時間の後にご褒美を用意するのも効果的です。
アイスクリームや果物など、子どもの好きなものを取り入れて楽しさを演出しましょう。
時間を区切ることで、食事が長時間ダラダラ続くことを防ぎます。
子どもにとっても「今は食事の時間」という区切りがはっきりすることで、食べることへの意識が高まります。
たとえば、普段より集中して食べられるようになると、「きちんと食べられたね」と褒めることで達成感も得られます。
食事が終わったら「しっかり食べられたね！」と一言伝えるだけで、子どもは自信をつけていきます。
10.食事後の楽しい予定を伝える
子どもが食事中に集中せず、つい遊びに気を取られてしまうのは、多くの家庭で経験する悩みです。
ですが、食事後に楽しい予定を用意して伝えることで、子どもの集中力を引き出しやすくなります。
食事の先にワクワクすることが待っているとわかれば、「早く食べ終わらせよう」という意識が芽生えます。
たとえば、「ご飯を食べたら公園で遊ぼうね」と伝えるだけで、子どもの気持ちはグッと前向きになります。
「食べ終わったら、お絵かきしようね」や「お気に入りの絵本を読もうか」など、子どもの好みに合わせた小さなイベントを食後に準備しておくのも効果的です。
これは、食事に集中しない子に対して「早くしなさい」と叱るより、ポジティブな方法で行動を促すやり方です。
また、「お風呂でアヒルさんと遊ぼう」といった具体的な予定も、子どもの想像力をかき立てます。
特に、小さな子どもは未来のことを想像する力が限られているため、「あと10分で食べ終わったら」というように時間を区切ると、より効果的に理解してもらえるでしょう。
さらに、「食べ終わったらパズルを一緒にしよう」と親が一緒に楽しむ予定を立てると、子どもは「ママと過ごせる時間が楽しみ」と感じるようになります。
食後の楽しみを伝えることで、子どもの食事への集中が少しずつ高まります。
まとめ
子どもが食事に集中せず、遊んでしまう悩みは多くの親が経験するものです。
しかし、その行動には理由があり、ちょっとした工夫で改善できる可能性があります。
今回は、食事中に子どもが遊ばずに集中できるようになる具体的な方法をいくつかご紹介しました。
たとえば、食後に楽しい予定を伝えることで「ご飯を食べたらお外に行こうね」というワクワク感を持たせたり、子どもに自分で盛り付けさせて主体的に食事に関わらせる方法が効果的です。
また、食べる量をあえて少なく盛り付けて「これを食べたらおかわりね」と小さな達成感を積み重ねることも、子どものやる気につながります。
さらに、テレビを消して家族で楽しく会話しながら食事をすることで、集中力を高める環境を作ることができます。
食事中に遊んでしまう子どもを叱るだけではなく、楽しい工夫を取り入れて「食事の時間が楽しみ」と感じられるようにしてあげることが大切です。
子どもの視点に立ち、少しずつできることから試してみましょう。
きっと家族みんなで笑顔で食卓を囲む時間が増えるはずです。
（※ご注意！ここで紹介しているデータは、2025年1月5日時点での独自による調査結果です。各データは、必ず運営会社発表のものと照合しご確認ください）
